ころまろ☆辛口エンタメ塾

毒舌ネットコメンテーターのサブカル話。たまに愛。

【昭和63年の今頃の話26】書泉ブックマート、三角ビル、思い出横丁【ハマちゃん散歩1】

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※ここは常に30年前の話をするカテゴリイです

 

30年前の今頃、夏期講習で上京した僕は、江戸っ子の『ハマちゃん』にお願いして、かねてより行きたかった東京の様々な場所に連れて行ってもらいました。

 

 

書泉ブックマート

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「ハマちゃん!神田の本屋街に連れて行ってよ」
「つのっちよ、しょんなとこで何すんだよ?」
「すごく買いたいプロレス本があるんだ」
「ちっ!今更プロレスかよ。しようがねえなあ」

そんなわけでハマちゃんの後について中央線へ。行き先は神田…のはずなのに何故か御茶ノ水で降りたハマちゃん。明大沿いの坂をぐんぐん下っていきます。


学生運動の過激すぎる立て看板に目を奪われつつも、僕はそんなところに置いて行かれないように、必死にハマちゃんの後を追います(当然ハマちゃんはせっかちだった)。そして坂を下りきったところで、僕は交差点にそびえている既視感のある建物の存在に気がつきました。

「あ!  “しょいずみ” ブックマートだ!」
「おいおい、ちげえよ」
「は?」
「これは “しょせん” ブックマートだっての!」


そうです。毎年プロレスフェアを行う事で有名な『書泉ブックマート』がそこにあったのです。僕は大喜びで前から欲しかった『ケーフェイ(佐山サトル著)』を買いました。

そしてそこにはプロレス本のみならず、音楽本、アイドル本、画集、BTやユリイカの膨大なバックナンバーなど、本当に沢山の素晴しい書物に溢れていたのです。僕はしばしハマちゃんの存在を忘れ、立ち読みに没頭してしまいました。

 

 

福島にはマクドナルドが無かった

 


1988年 CM マクドナルド

 

すっかり暗くなった帰り道、ハマちゃんへのお礼がわりに明大生 (全員ワダくん状態) だらけのマクドナルドに寄りました。そこで僕が正直に実は福島にはロッテリアしかないんだよ」と言いますと、ハマちゃんは「おいおいおい、つのっちよ!都会人をだまそうったって、そうはイカのトンパチだぜ」と、それを全く信じようとはしませんでした。

 

新宿住友三角ビル

「ハマちゃん!住友三角ビルに連れて行って!」
「おい、いくらなんでもそりゃカッペすぎだっての」
「福島は一番高いビルでも13階しかないんだ。お願い!」
「ちっ!しようがねえなあ」

 

僕にとって西新宿のビル街というのは『ザ・ハングマン』のエンディングを見ていた頃から、あこがれの大都会の象徴だったのです。

 

www.nicovideo.jp

 

そしてその中でも、TBSドラマ『男たちによろしく』で古谷一行が勤めていた「新宿住友ビル(三角ビル)」が特にお気に入りだったのです。

 


森山良子・ひとりが好き

 

展望画廊

 

憧れの回転扉を抜け、向かうは展望フロアに直通の高速エレベーターです。びっくりするほどの急上昇。当然、耳が変になりました。

 

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その当時、高さ日本一だった51階の眺望ロビーにつきますと、眼下には西東京の静かな夜景が広がります。しかしながら以外と窓が小さい上に、その窓まで距離があるのです。なんだか切り取られた絵画のような夜景。それを観ながらハマちゃんは「高いだけでイマイチだなあ。やっぱり夜景はタワーが一番だよ」とつぶやきました。

 

そんなわけで僕は外の夜景よりも、ビルの内側の吹き抜け構造の方が印象に残りました。まるで底無し井戸のような深い穴。思わず吸い込まれそうです。

そしてその周囲の回廊は「展望画廊」と名前が付いておりまして、いかにも小金持ちの邸宅に飾ってありそうな、8号サイズくらいの薔薇や富士山の絵がたくさん展示されておりました。

「こんなところに画廊があるのかあ〜。きっと沢山の人が見てくれるんだろうねえ」と本気で感心している僕の様子を見て、ハマちゃんは苦笑していました。うん。無理もない話ですね。

 

 

 

 

思い出横丁

 

「ハマちゃん!ゴールデン街に連れて行って」
「いやいや、つのっちよ。お前さんはまだ顔じゃないよ」
「やっぱりそうかあ〜。残念だなあ」
「じゃあ代わりに“ション横”に行こうか?」
「行く行く行く! で、ション横ってなに?」
「そんな事も知らねえのか?ちっ!しようがねえなあ」

 

 

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ハマちゃんが連れて行ってくれたのは新宿駅西口からガードへと繋がる細道の飲み屋街でした。その中でもとびきり薄汚い居酒屋の暖簾を、ハマちゃん(現役高校生)は慣れた感じでくぐっていきました。

「とりあえず中生ふたつ!」

すると見た感じ85才くらいのおじいさんが、よろよろとジョッキを持って来てくれました。ジョッキを下した手がぶるぶると震えております。思わずガン見してしまった僕に気が付いたハマちゃんは

「ああ、このじいさん アル中なんだよ」

と教えてくれました。

「へえ・・・そうなんだ。でもこんなアル中になってまで店に出てくるなんて、やっぱり自分の店に愛着があるんだね」

 

「おいおい、つのっちよ!なんか勘違いしてねえか?このじいさんはただのバイトだぜ」

 

「ええ〜!」

バブル期の東京。恐るべしでした。

と長くなってしまいました。とりあえず一旦ここで終わります。

 

 

おのおの今現在の姿

 

それで今回お話しした場所についてですが・・・まずは「書泉ブックマート」ですが、残念ながら2015年9月に閉店になっています出版不況の煽りを受けてという事ですが、なんだかとても残念です。

 

そして「新宿住友ビル51階展望ロビー」ですが、ここも2017年の3月に老朽化のために閉鎖されています・・・って、実は今回このことを初めて知ったのですよ。これは僕にとって衝撃的な出来事というか「永遠なんて無いんだな」と本当に痛感させられました。僕はたぶん色々な思いを、あそこに置きっぱなしにしていたようです。

 

そして思い出横丁。ここは1999年に大火事が起こり、半数くらいの店舗が全半焼してしまいました(きっとあのアル中おじいさんがいたボロ居酒屋も巻き込まれたことでしょう)。しかしながら奇跡的に大きな負傷者もなく、多くの横丁ファンの後押しを受けて、1年後にはほとんどの店舗が復活したそうです。はい。

 

つづく


 

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