ころまろ☆辛口エンタメ塾

毒舌ネットコメンテーターのサブカル話。たまに愛。

バブル期の木彫「令和元年に語る平成元年の今頃の話18」初展示と理想のベイビーその1

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※ここは常に30年前の話をするカテゴリイです

30年前の平成元年を前向きに振り返るお話の18ですね。 今回からは、以前にもお話したことがある僕の初展示の話になります。

 

 

 

≒(ニアイコール)舟越桂 [DVD] (NEAR EQUAL FUNAKOSHI KATSURA)

 

 

 

代々木ゼミナール造形学校展1990

 

平成元年春に福島から上京した僕は、新宿の倒壊寸前のボロアパートに住み、代々木ゼミナールの美大予備校でデッサンと塑像を習っていたのですが、そんな生活もいつの間にか季節が過ぎ、一学期の終わりになりました。

 

それで一学期の締めとして「造形学校展」という作品展が予備校で行われる事になりました。要は予備校生に飽きさせないようにするためのカリキュラムでありまして、だから講師の人たちなどは

 

「無意味だから、こんなものにあんまり力を入れるな」

 

とクールに言っていたものです。しかしながら日々、受験用のデッサンと塑像の繰り返しの中で、自己表現に餓える僕たちにとって、この「造形学校展」というのは、ようやく訪れた念願の自由制作の場なのです。そんなわけで、おのおのがかなり熱くなっていたのでありました。

 

予備校生が現代美術展の大賞に

 

さらに加えてそんな時期に

 

「美術予備校生が現代美術展の大賞を受賞する」

 

という、実に刺激的なニュースが報じられたのであります。

 

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それは『舟状にカービングされたウォールナットに、グリーンの半透明の直方体がはめ込まれている』というオブジェでありまして、その立方体を近くで観ますと、それはきっちり並べられた無数の100円ライターという・・・実物の写真が無いのが残念なのですが、これがなかなかおしゃれなものでした。

 

そんなわけで11PMの美術コーナー(僕のあこがれだった)で、実にクールにインタビューを受ける河合塾の予備校生の姿を視て、僕たちのテンションはマックスになったのでありました 。

 

 

木彫若手三銃士


一点中継つくる 舟越桂

 

当時、僕らの間で最も人気のあった技法は木彫でありました。これは他の素材に比べて『木彫は制作のイメージがしやすい』という点が大きかったのだと思います。

そしてそういう根本要因に加え、実際のアートシーンでも、この頃は「舟越桂」「深井隆」「籔内佐斗司」という『若手木彫三銃士』が台頭していた時期でもありました。

 

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深井隆 

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薮内佐斗司

 

しかしモデルが・・・

 

そんなわけで当然僕も木彫がしたかったのですが、新宿の4畳半野郎には、どうにもこうにも木彫を行う当ても伝手もありません。さらに僕が作りたかったのは、これはもう当然「愛」なのであります。かのロダンがカミーユを作ったように、僕も愛する女性を心を込めた形にしたいと制作に向かいたかったのですが・・・一つ重要な問題があったのです。

 

「そういえば・・・好きな女がいないよう!」

 

恋多き人生。そんな僕としたことが・・・自分でも信じ難い話なのですが、当時の僕は故郷を離れ、都心女に馴染めない時期でありまして、、人生のエアポケット期というべきか・・・「この人」という存在がいない時期だったのであります。僕は心技体素材恋人不足という、非常に厳しい状況に置かれたのでした。

 

 

JKに声をかけモデルになってもらおうとする仲間

 

そんな僕をしり目に、あのジムモリソン男は、実家が大工さんという羨ましい環境なのです。彼は張り合わせた製材を用意して、さっそく奇麗な彼女を彫り始めています。そして若さの勢い任せでガンガン彫りすすみ、あっという間に、それなりの形になっていきます。僕は当然焦ります。

 

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そしてもう一人。ツクル(仮名)という男は

 

『チケットセゾンの玄関に置いてあった(たぶん椅子用の)木の切り株』

 

を、あろうことか持ち逃げしてきたのです。まあ完全に窃盗ですが・・・もう時効だし、俺が盗んだわけじゃないし・・・そして正直僕はその行動力にビビっていたのです。

 

「ツクルは何を創るんだい?」 と僕が聞くと
「ももこちゃんを創るのさ」 とツクルが答えます。
「ももこちゃん???」
「毎朝駅で会う女子高生だよ。リボンがピンクのももこちゃん」
「女子高生!本気なのかよ」
「うん、明日の朝、声をかけるよ」

 

勝手にあだ名をつけて嬉しそうにしているツクルを見て、僕は内心

『そんな薄気味悪い予備校生についてくる女子高生がいるかっての!』

と思っておりました。

が、しかし、翌日・・・

 

「上手くいったよ!今度モデルしてくれるって!」

 

満面の笑顔で結果を伝えに来たツクルに対し、僕は人生史上最大クラスの敗北感を感じておりました。素材にしろ、モデルにしろ、たとえ強引でも思いを曲げずゲットしたツクルの、その情熱と行動力のブレなさというものに、僕は完全に辛酸をなめさせられたわけです。

 

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そんなわけで自由制作に盛り上がる友人達を背に、強烈に焦る僕でありました・・・が、いないものはいないのであります。万策尽きかけた僕が

 

「フラレ気分でカミーユでもつくろうかな・・・」

 

なんて思いはじめた矢先・・・遂に女神が登場したのです。

それも予備校のロビーに。

 

僕史上、最高に好みの女の子が・・・

 

 

www.koromaro.com

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