ころまろ☆昭和45年男

毒舌ネットコメンテーターのサブカル話。たまに愛。

「ブラックレイン&ペットセメタリー 」令和元年に語る平成元年の今頃の話28「サトー登場 その男、破天荒につき」

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※ここは常に30年前の話をするカテゴリイです

 

今から30年前の今頃の映画情報&僕の友人の話ですね。

 

 

「ブラックレイン」

 

松田優作の訃報にはみんなで衝撃を受けました。折角「ハリウッド進出」という夢をかなえたのに・・・。日本の華やかなりしバブル全盛期とはいえ、それはあくまで経済の世界の話であり、芸能文化部門などは、まだまだ世界から大きく遅れ(引け目)をとっていました・・・だから彼の急逝はなおさら残念でした。

 

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この映画で松田優作が演じた「サトウ」は、日本の冷酷無比な若手ヤクザという設定で、その危なさたるやこの上なく、とても魅力的なキャラクターでした。

 

そしてそれは映画の制作陣にとっても同様だったようで、あの映画の終わり方が「ああいう形」になったのは、松田優作を引き続き起用しての、続編を考えていたからだと言われています。

そしてサトウといえば忘れられない男がもう一人・・・

 

 

サトー話1

 

いよいよ受験シーズンも深まってきた30年前の今ごろ、いつものようにロビー前にたむろしてタバコを吸っていますと、予備校の中から突然、野田秀樹と内田裕也を足して2で割ったような(要するにアブなそうな)男が飛び出してきました。そして

 

「あ~っ!秋田さ帰りてえ~!!」

 

と叫んだのです。周囲はあっけに取られておりますが、本人は全く意に介して降りません。何だか面白くなった僕は、そいつに向かって

 

「ああ、その気持ち解るよ。俺も福島出身だからさ」

 

と声を掛けました。そして

 

「でもそう言う時ってさ。なんでここにいるのかって考えるんだよね。あの出来かけの都庁よりも、今の俺は果たして成長できているのかな?・・・なんてね」

 

と、周囲がさらにドン引きするような臭い台詞を、至って本気で吐いてみました。するとその男は

 

「なんかお前・・・カッコいいこと言う奴だな」と僕の方によって来ました。

 

それがサトーとの出会いでした。 

 

 

「カミーユクローデル」

 

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渋谷の「BUNKAMURA」がオープンしました。こけら落しに選ばれたのがこの作品で、主演のイザベル・アジャーニは「アイドル女優からの完全な脱皮」と絶賛されたのです・・・が・・・僕は不満たらたらでした。

 

僕としては同時期に「存在の耐えられない軽さ」に出ていたジュリエット・ビノシュにカミーユ役をやって欲しかったのです。

 

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実際、ジュリエット・ビノシュはその後、2014年に「精神病院に入院後のカミーユ」という役柄を演じるのですが(日本未公開)、それはやっぱり遅きに失したというか・・・。

 

 

サトー話2

 

サトーは僕が今まで知り合ってきた人間の中で一番破天荒な男でした。尋常ではなく素行が悪い、ケンカっぱやい、空気を読まない・・・僕はおりおり、

 

「たぶんシド・ヴィシャスの周囲の人間ってこんな気持ちだったんだろうな」

 

なんて事を思っておりました。

 

そんなサトーはシド・ヴィシャスの如くバンドをやっておりました(ドラム)。あるときサトーと一緒にウェンディーズに行きますと、そこにはそのバンドのリーダーがいたのです。するとサトーはテーブルに寄って行き 「よお!」というなり、リーダーのハンバーガーに、自分の吸っていたタバコの灰を落としたのです。

 

もう目が点になるどころの騒ぎではありません。当然ケンカです。他の人とともに何とか二人を分けます。それでサトーを外に連れ出して理由を聞きますと。

「それはだね。多分僕ちんが奴を嫌いだからじゃないのかね?」

とまるで人事のようにニヤニヤしているのでした。

 

 

「その男、凶暴につき」

 

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それまでも「戦メリ」や「哀しい気分でジョーク」など、折々で俳優をやってきた北野武ですが、この時は明らかにイメチェンを狙った感じでしたね。この後、彼は映画の世界で大成功するわけですが、彼の映画監督面がいまだに板についた感じがしないのは僕だけでしょうか?

 

 

サトー話3

 

サトーはウィスキーのストレートしか飲まない男で、別にそれは構わないのですが、彼は「氷の入ったグラス」というものを忌み嫌っていまして・・・いつ何時どんな状況でも、そして誰にそれを出されようが、自分の前に置かれたグラスに氷が入っていると、一切の迷いなくテーブルか床にそれをぶちまけてしまうという、実に困った男でした。

 

 

「ゴジラ対ビオランテ」

 

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「平成ゴジラの初の作品にして最高傑作」と表された作品ですね。『ビオランテの正体は沢口靖子』という宣伝文句が謎過ぎて、銭湯でポスターを見るたびに首を捻っておりました。はい。

 

 

サトー話4

 

あるとき、僕が大事にしていたジッポライターが無くなりました。仕方ないので新しいジッポを買ってきて、その話をウエンディーズでヤマキタとしている所に、あのサトーがいつものように「よお!」と、やってきました。

 

サトーは席に座るなり胸からジッポを取り出して、不慣れな手つきでタバコに火をつけました。僕とヤマキタはその様子をガン見です。

 

「おいサトー!そのジッポはツノダのだろ?」

 

僕より先にヤマキタがそういいました。するとサトーは

 

「ああ、これは誰かんちで良いなと思って持ってきたんだけど、ツノダのだったのかい。悪い悪い返すよ」

 

と、こともなげに言いました。それに対してヤマキタがキレてしまい

 

「てめえ、ちゃんとツノダに謝れよ!」
「はあ~?いま謝ったじゃねえか!」

 

とまたしてもケンカになりそうだったので、僕は

 

『本当は怒るのはお前らじゃないし、止めるのも俺じゃない』

 

と思いつつも、二人を必死に止めたのでした。

 

 

『ペットセメタリー』

 

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B級オカルト映画ですね。内容的には、わざわざここで持ち出すような作品ではないのですが、

 

「ジムモリソン男がそれぞれ別な女の子と、この映画を3回観にいった」

 

という、なかなか強烈な思い出がこの映画にはあるのです。

ほんと、なんて奴なんだと。

 

 

サトー話5

 

ジムモリソン男とサトーはすぐに意気投合しました。まあ虎と狼のような二人ですから、もしいがみ合ってしまったら、こっちはもう商売あがったりでしたので、僕は当然、胸をなでおろしました。

 

そんなわけで週末になると、僕等は3人で歌舞伎町界隈に繰り出すようになりました。まあこの3人で飲みに行ってまともなわけがありません。その『健全さ皆無』の新宿の週末の日々というものは、あの頃のサトーの姿とともに、今もこの胸に懐かしく焼き付いています。

 

 

 

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