ころまろ☆辛口エンタメ塾

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【平成の名曲】第15位『今夜はブギー・バック』渋谷系とは?ロストジェネレーションの空虚感

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15位 『今夜はブギー・バック』 小沢健二 featuring スチャダラパー 平成6年 

 

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オザケンこと小沢健二さんがニュースステーションにゲスト出演した際に、あの小宮悦子さんが「空から音が舞い降りてきた」と絶賛した曲ですね。

 

 

OzawaKenjiVEVOより

小沢健二 featuring スチャダラパー - 今夜はブギー・バック(nice vocal)

 

 

目次

 

 

平成初期を代表する曲

 

小沢健二さんとスチャダラパーのBOSEさんは、当時同じマンションに在住しており、それが縁で生まれた曲だと伝えられています。

サウンド的には(おそらく)Nice & Smoothの『CAKE & EAT IT TOO』を下敷きにして作られておりまして、

 


Nice & Smooth Cake and eat it too

 

そこにメロディアスな小沢パートと、リズミカルなスチャダラパートが、実に上手く乗せられています。

 

歌詞においても、この頃のクラブシーンの人間模様というものを、これまた実に巧みに切り取っておりまして、その時代性とも相合わさり「平成初期を代表する佳曲」だと深く感じさせてくれるのです。

 

渋谷系とは?

 

そして彼らは「渋谷系」と言われるジャンルに組み込まれておりました。彼らの他の有名どころを挙げますと「元相棒のコーネリアス」や、その相棒の彼女だった「カヒミカリイ」。小西康陽率いる「ピチカートファイブ」。あとは「カジヒデキ」や「オリジナルラブ」や「東京スカパラダイスオーケストラ」と言ったところですね。

 

www.cinra.net

「東京が世界で最もカッコよくなった時代(野宮氏)」

 

今でいうと「サカナクション」や「Suchmos」なんかが渋谷系に当てはまりそうです。そういえばSuchmosのYONCEは「今夜はブギーバック」をカヴァーしております。

 

渋谷系の定義

 

実のところ「渋谷系」の定義はかなり曖昧なものなのです。多少強引に当てはめれば、それはバブル期の(イカ天に代表される)「ホコテンロック」というものに対して、それを良しとしない「洋楽派の若者」たちが発した「カウンターカルチャー」だったと僕は思っています。その上で、とどのつまりは『なんだか渋谷っぽいお洒落な音楽が渋谷系』ということですね。たぶん。


PIZICATO FIVE公式より


PIZZICATO FIVE / ベイビィ・ポータブル・ロック

 

その上で、そのムーブメントが実際に「渋谷系」と呼ばれるようになったのは、平成3年の「フリッパーズギター解散」の頃からでした。要は個性的な彼らが枝分かれしたからこそ、渋谷系がジャンルとして成立する事となったという感じですね。

 

それゆえに、逆を言えば「渋谷系の大本」は「スリッパーズギター」だったという事にもなるのですが・・・今にして思えば、1990年という、あんな「イカ天全盛」のバブルな時代に、なぜ彼等がすんなりデビューできたのかという疑問が沸きあがってきます。

 

渋谷系の母

 


Flipper's Guitarテレビ出演

 

彼らは当時の「売れセン」とは全く異なる存在でした。さらには彼らが発表したデビューアルバムが全編英語歌詞というのも、当時の常識ではあり得ない事だったのです。じゃあなぜなんだと・・・実のところそれは


『Winkの思わぬブレイクで大もうけしたレコード会社が、遊び心でフリッパーズギターに投資したから』

 

 

 

なのだそうです。いやはや『渋谷系の母はWinkだった』というのは、なかなか驚きの事実というか、大変不思議な感じがしますよね。これぞまさに事実は小説より奇なりというか・・・

 

若い世代の空虚感

 
平成6年は日本経済が完全に敗北を自覚した時期です。

この曲の発売日は平成6年の3月9日なので、ちょうどコロマロの大学卒業のころなんですね。うっかり大学を追い出され、コロマロ自身も途方に暮れている時期でした。

そんなわけでポジティブな歌詞に対して、あまりにも内省的なメロディライン。そしてオザケンの淡々とした、どこにも行く宛てのない歌声。

この曲はあの頃の若い世代の空虚感そのもののようにも感じます。

 

 

 

 

 

多彩なカヴァーバージョン

 
人気の楽曲なだけあって、様々な人がカヴァーしております。

 

宇多田ヒカル


※「AUTOMATIC」に続いて歌われます。

 

kreva


ゼロ年代風ですね。

 

加藤ミリヤ


 10年代風ですね

 

小山田圭吾!

正に極めつけという感じですね。

 

カヴァーした小山田圭吾さん曰く「最近小沢がバッシングされているから応援の気持ちを込めてw」「絶対面白いと思ったからw」とのこと。要は悪ノリですね。

フリッパーズ解散以後、小山田さんの方は小沢さんの名前を折々に出してるのですが、一方の小沢さんはと言うと、小山田さんへの言及が一切なしなのです。その辺に、パーフリが解散に至った「両者のスタンス」のようなものが見える気がしますね。


小沢さんもダイエッター

 

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©2019コロマロ

実はフリッパーズギターを解散して、この曲をヒットさせるまでの間に、小沢さんはソロデビューアルバムを発表しているのです。『犬は吠えるがキャラバンは進む』というタイトルのその作品は、かなり内省的なものでありまして、フリッパーズギター時代を期待したファンや関係者には、あまり好意的に受け止められなかったのです。

相棒だった小山田圭吾さんからも酷評されてしまい、そのショックから小沢さんの生活は荒れたそうで、一時期太ってしまったそうです。スリムなイメージが強いだけに意外な話ですが、言われてみれば確かに太り易そうな感じもしますね。

小沢さんは「水を大量に飲む」というダイエット法で体重を落としたそうです。そんな経験もあったからなのか、その後の小沢さんは、自分自身の「いいとこのお坊ちゃん」的なルックスを、あえて売りにしていったような感じがしますね。

最近の小沢さん

 

21世紀に入ってからはアメリカに生活の場を移してしまい、すっかりご無沙汰になってしまった小沢さんですが、2016年に突然、ほぼ20年ぶりのシングルである「流動体について」と発表しました。


その後はMステに出演したり、SEKAI NO OWARIとコラボレーションするなど、日本での活動を本格的に再開させています。そしてデビュー30周年に当たる今年は、久しぶりのニューアルバム『So kakkoii 宇宙』をリリースするなど、さらに活躍の場を広げております。

 

      

Amazonのリンクです。ジャケット写真は息子さんとの事。



既に25年前の『LIFE』を超える傑作との声も出ている『So kakkoii 宇宙』。強力なアルバムをひっさげた、これからの小沢さんの活躍に期待したいですね。

 

 

次回は14位です!

 

 

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