ころまろ☆昭和45年男

毒舌ネットコメンテーターのサブカル話。たまに愛。

【熱視線 モンキーズとピエローズ】令和2年に語る平成2年の今頃の話その8

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※ここは常に30年前の話をするカテゴリーです。

 

 


上京して初めての年明けを迎えたコロマロは、平成2年の1月、息つく暇もなく「第1回センター試験」に挑むこととなりました。

 

 

 

地下鉄丸ノ内線にて

 

30年前のセンター試験初日、悪友たちに見送られながら新兼荘を出た僕は新宿駅へと向かいました。なんとか丸の内線に乗り込んだ僕は、立っているのが辛く珍しく座席に座りました(電車で座席に座らないのがポリシーだった)。

 

『眠すぎる・・・』二日酔いで寝不足だった僕は、ただぼんやりとしてましたが、しばらくして何かを感じます。

 

僕は自分を見つめる視線の存在に気が付いたのです。座席から視線を上げると、窓際に立っている女の子が、真っ直ぐ、じっと僕の事を見つめています。小柄で、シックなターコイズブルーのコートを着ている女の子。新宿界隈にはあまりいない、上品で知的な感じの女の子でした。

 

おそらく彼女も受験生なのでしょう。そしてとても見ず知らずの不良男に熱視線を送るタイプには見えませんでした。しかもこちらが視線に気が付いたというのに、その子は全く目をそらそうとしません。

 

なんだか悔しくなってきた僕は、その子と同じ様に見つめ返してやりました。しかしそうなってもその子は視線を全くはずさないのです

2メートルの距離を挟んで見つめ合う2人。そのうち僕らの間の空気だけを、かっちり固まらせて進んでいた電車は、目的地である南阿佐ヶ谷に着いてしまいました。

 

南阿佐ヶ谷で下車しようと、その女の子のいるドアに向うと、やはりその子も試験会場に向うらしく、僕から視線をそらし、さらりとドアの方を向いてしまいました。雑踏に紛れて離れ離れになる二人。僕は彼女をあっけなく見失い、一人で試験会場へと向いました。まあさすがにここでガールハントするわけにもいきませんしね。

つづく


モンキーズ

 

そういえばこの頃はタイマーズの『デイドリームビリーバー』のヒットの影響で、本家である「ザ・モンキーズ」も再評価されておりました。そんなわけで原宿のマクドナルドの「PVジュークボックス」にも、モンキーズ版の「デイドリームビリーバー」が取り入れられました。

 


The Monkees - Daydream Believer (Official Music Video)

 


コロマロはそこで初めてモンキーズのビジュアルを視たのですが、そのあまりのかっこ悪さと、さらにはボーカルが「小学校の時のブルジョワ友人のタカワ君に似ている」事が妙にツボにはまりまして、この曲や「モンキーズのテーマ」をジュークボックスで何度もかけては、一緒にいた仲間(&店内の他のお客さん)に嫌がられておりました。

 

 


モンキーズのテーマ

 

そのうちサトーとイケメンミズキが「モンキーズのテーマ」ならぬ「ピエローズのテーマ」と言うものを編み出し、

 

ヘイヘイ!ウィアーザ・ピエローズ♪
女にフラれた~ コロマロフラれてるぜ~
安心したぜ~♪

ヘイヘイ!ウィアーザ・ピエローズ♪
もうすぐ受験だ~ コロマロもうすぐ受験だ~
安心したぜ~♪

 

というような感じで、飽きもせず延々歌うので、実に不愉快だったです。はい。

 

 

試験開始

 

つづき

 

『一体、あの子はなんだったんだろう?』

 

閑静な住宅街の小道を用水路沿いに歩いていきます。しばらくすると、その道の行き止まりに、試験会場である杉並高校が見えてきました。

会場に入ろうとすると、後ろから女の声がしました。
当然速攻で振りかえります。

 

「あの、あなた上履き持ってきました?」

会場担当のお姉さまであります。

 

「・・・ないです」

両手を広げた僕に、お姉さんはスリッパを渡し、試験場が2階であることを教えてくれました。そのまま進んだ2階の教室。僕はそこで、その場の重すぎる空気に圧倒されました。

 

 

「高校生しかいない・・・」

 

 

教室にいる連中は、殆どが制服姿でいまさら参考書を読んでいます。その「場違いさ」を自覚した僕は、笑みを浮かべつつ教室を出て、廊下の隅に設置されていた喫煙所に向いました。

 

(信じがたい事に、当時は公立高校の廊下の隅に喫煙所があったのです)

 

そこには試験官(たぶんこの高校の先生)のおっさんが2人しかいませんでした。そして浮きまくっている僕の格好を、まるで校則チェックするかのごとく、じっと見つめるのです。

 

『こいつらにはデリカシーとか遠慮ってモノが存在しないんだよ・・・しかしまあよく人に睨まれる一日だな』

 

『それにしても・・・高校で先生と一緒に一服かぁ・・・』

 

感慨深く思いっきり煙を吸い込む僕に、おっさんが「君、そろそろ時間だよ」と冷たく言いました。その声に押されて、僕はやっと重い空気の教室に入っていきました。

一つだけぽつんと開いた自分の座席を見つけ、ドサッと座る。

 

「・・・ん?」

 

何かに気が付く。
ざらりとしたものが背中を抜けていく。

 

視界のどこかにターコイズブルー・・・・・
『もしかして・・・』そうっと隣の席を見てみる。

 

するとそこには、ついさっき電車の中でじっと俺を見つめていた、あの女の子が座っていたのでありました。なんという偶然。当然あちらさんも驚いています。

 

「・・・・参ったね」 

 

思わず声が出てしまいます。その声に反応する女の子。そんな2人を置いてけぼりにして、第一回大学センター試験開始のチャイムが鳴りました。

 

つづく

 

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