ころまろ☆辛口エンタメ塾

毒舌ネットコメンテーターのサブカル話。たまに愛。

【ビョルン・アンドレセン】美は滅びない『ベニスに死す』タッジオの今

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『ただひたすらに美しい、愛と死の一大交響詩-』

 

『壮麗な水の都を舞台に巨匠ビスコンティが描き上げる究極の「美」』


『美は滅びない』



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地上波放送


あの「ベニスに死す」を日本テレビ地上波でやるのですね。しかし深夜とはいえ、今、あの内容(疫病による死の匂い)を放送するというのはなかなか大胆な気もします。

 

amass.jp

 

公式サイトよりあらすじ

 

ドイツの高名な老作曲家アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)は静養の為に赴いたベニスで、究極の美を体現したような美少年タージオ(ビョルン・アンドレセン)に出会う。ゆるくカールした金髪と澄んだ碧眼の瞳。まるでギリシャ彫刻のようなタージオにアッシェンバッハは次第に心を奪われてゆく…。

 

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甘美な敗北

 

最初に視た際には「タッジオの美少年ぶり以外よく解らん映画。おっさんもイミフだし」なんて思ったものですが・・・今はもうただ切ないです(苦笑)。昔はタッジオ側だったのに・・・今や完全にアッシェンバッハ側・・・そして抗う事すら許してくれないヴィスコンティの美意識に完敗ですよ。

 

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あとは美少年への届かぬ思いばかりクローズアップされますが、創造者として神に敗北していく様もまた実に切ないのです。僕も一応は作り手なのでアッシェンバッハの気持ちが解ります。その上で、それが本人的には『甘美な敗北』なのだという事も良く解るのです。


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THE美少年 ビョルン・アンドレセンとは?

 

彼は1955年、スウェーデンのストックホルムで生まれました。幼年期に父に捨てられ母が自殺するという、あまりに過酷な生い立ちを持っています。その後、祖母に育てられ、音楽学校に進学したのちロックに傾倒。14歳の時に祖母の勧めで子役としての活動を始め、『純愛日記(スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー)』の端役で銀幕デビューします。

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たった3分程度の出番でしたが、美少年ぶりは半端なく、この経験が次につながっていくのです。

 

 

タジオを求めて

 

1970年、ヴィスコンティ監督が『ベニスに死す』の映画化の為に、主人公の作曲家を虜にする少年タジオ役を求めてヨーロッパ中を探しておりました。その時のオーディションの模様がこれですね。これは『タジオを求めて』というイタリアの公共放送の30分番組になっています。


Bjorn Andresen Alla ricerca di Tadzio Death in Venice


ヴィスコンティは文句ばっかり言ってますが、明らかに喜んでいますね。そんなわけで数千人の候補者の中から最終的にアンドレセンがタッジオ役に決定しました。

 

アンドレセン来日

 

映画のヒットを受けて、アンドレセンは1971年から1972年にかけて、映画のプロモーションと明治製菓のCM撮りのために2度来日します。

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「耽美」という観念に理解が深い日本において、映画とアンドレセンの人気はとても高まりました。そしてそんな日本での活動を広げることは、育ての親の祖母の強い勧めだったそうです。そんな祖母は、彼にとって「ステージママ」的な存在だったのかもしれませんね。

 

ビョルン・アンドレセンの今

 

映画からほぼ半世紀。あの美しいタッジオが今どうしているのかと言いますと・・・彼はもともと専攻していた音楽の世界で教師をしているそうです。そして芸能活動も続けています

 

47年ぶりの来日

実はアンドレセンは2018年に47年ぶりの来日をしているのです。それは自身のドキュメンタリー映画に関する事でした。

↓詳しくはこちらを↓

www.max-tank.co.jp



「日本への思いは強かったけれども、15才だった当時は何が起きているのかを理解するよりも早いスピードで周囲が動いていた。やがて年をとるにつれて、あの時ずいぶん迷惑をかけたのではないかと思いはじめた。できたらまた日本を訪れたいと思っていた。」

 

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ミッドサマー

 

さらには現役バリバリと言いますか、今現在日本で公開されているスウェーデン映画「ミッドサマー」に、アンドレセンは結構重要な役どころで出演しているのです。

 

www.phantom-film.com

 

やはり話題になっております。最近影ですね。

 

togetter.com

 

 


「タッジオ(『ベニスに死す』で演じた役)はトラウマではなかったにせよ、永遠に続く影の様なものだった。彼無しの人生はいずれにせよ楽だっただろうが、面白みも少なかっただろう」

 

2002年 ビョルン・アンドレセン

 

 

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